主題
- #珍しい魚
- #絶滅危惧動物
- #保護
- #ノコギリエイ
- #絶滅危惧種
作成: 2024-02-02
作成: 2024-02-02 12:56
By Flavio Ferrari - [1], CC BY-SA 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8958744
この魚、名前は何でしょうか?まず最初に目に付くのは、やはり鼻についているノコギリです。本当にノコギリのように硬いのか、見た目とは違って柔らかいのかは分かりませんが、ノコギリに似ていることは確かですね。もう一つ、この魚はエイでしょうか?サメでしょうか?幅広い胸びれを見るとエイのようにも見えますが、背びれはサメのようです。
この魚の名前は「ノコギリエイ」です。つまり、サメではなくエイの一種ということですね。鼻についているノコギリは、本当にノコギリのように硬いノコギリエイの歯です。ノコギリエイは、そのノコギリを使って自分にとって有害な動物を攻撃したり、獲物を狩ったりします。ノコギリエイのノコギリは、体長の1/3に達すると言われています。威圧的な外見のため、人間を傷つけないか心配になることもありますが、先に攻撃しなければ、攻撃されることはないそうです。
IUCN
ノコギリエイは、国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に分類されています。絶滅危惧IA類(CR)に指定されているノコギリエイは、その独特な外見から、人々に無差別に捕獲され、絶滅の危機に瀕しています。ノコギリエイの歯やヒレなどを取引するために捕獲されることが多かったそうです。そのため、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)では、2007年にノコギリエイを保護種に指定し、違法な捕獲と国際取引を禁止しました。ただし、ノコギリエイの長いノコギリが原因で、他の魚を捕まえようとする漁網に誤ってかかってしまう混獲が多く発生しているそうです。
IUCN
ノコギリエイは、上の地図からも分かるように、東南アジアやインド、中東、アフリカ、オーストラリアの沿岸に生息しています。ノコギリエイの乱獲を防ぎ、ノコギリエイを保護するために、オーストラリアでは保護区を指定しています。
IUCN
ノコギリエイの絶滅の危機は、生息地とも関係しています。沿岸に生息するノコギリエイは、陸地から流れ込む様々な汚水や、流出した船舶の油などに弱いです。東南アジア地域の生息地は、1980年と比べて約30%減少したと言われています。
フロリダ自然史博物館は、ノコギリエイの保護のために、ノコギリエイ追跡データベースを構築しています。もし偶然ノコギリエイを発見した場合は、発見したノコギリエイの状態や、ノコギリエイを発見した時間や場所などの情報を博物館に報告すると、研究に役立つそうです。
By Superchilum - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=35094414
ノコギリエイの絶滅を防ぐためには、ノコギリエイを捕獲しないことが第一です。もし漁をしている際に偶然ノコギリエイを捕獲してしまったら、逃がしてあげる必要があります。また、ノコギリエイの生息地を含む多くの海洋生物の生息地を守るためにも、海洋環境を大切にする必要があります。広大な海に比べて、私が捨てる汚水はごく少量のように思えるかもしれませんが、すぐに汚水を捨てた場合、その水に住む多くの生物が被る被害は決して小さくありません。この点をぜひ心に留めておいていただけたら幸いです。
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