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作成: 2024-01-30
作成: 2024-01-30 17:05
ペンギンは寒い南極を代表する動物ですね。ところが、アフリカにもペンギンが生息していることをご存知でしたか?
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アフリカペンギンは南アフリカに生息するペンギンで、身長約50cmと非常に小さな体格をしています。よちよち歩く姿は、まるで歩き始めたばかりの赤ちゃんのようにも見えるのですが。10~20℃の暖かい環境で生息するアフリカペンギンは、目の上のピンク色の模様が特徴でもあります。鳴き声がロバに似ていることから、ロバを意味する「ジャカス」を付けて「ジャカスペンギン」と呼ばれることもあります。
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アフリカペンギンは現在、絶滅の危機に瀕しています。国際自然保護連合によると、アフリカペンギンは絶滅危惧種(EN)に指定されています。現在、残っているアフリカペンギンは約4万羽と言われています。2000年には約15万羽だったことを考えると、大幅に減少した数値です。アフリカペンギンの個体数は現在も減少を続けているとのことですが、一部の専門家は、このまま減少が続けば、2035年には完全に絶滅する可能性もあると言っています。
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アフリカペンギンは人間がアクセスしやすい地域に生息するペンギンであるため、人間の影響を大きく受けてきた動物です。20世紀初頭には、アフリカペンギンの卵を採取する行為が人々の間で広く行われており、それがアフリカペンギンの個体数減少を招いたと言われています。もちろん、卵の採取行為は現在では法律で禁止されています。
また、海への継続的な油流出も個体数減少に影響を与えてきました。アフリカペンギンは海岸線に生息しているため、海に流出した油が海岸線に流れ着くと、悪影響を受けやすくなります。
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気候変動も、アフリカペンギンを脅かす要因の一つです。海水温の上昇により、海中でアフリカペンギンが餌を見つけるのが難しくなったのです。アフリカペンギンは低い水温と高いクロロフィルを感知してプランクトンを見つけ、魚がいる場所を突き止め、餌を狩ると言われています。このように餌を見つける過程が、水温の上昇によって障害を受けてしまったのです。そのため、アフリカペンギンは以前よりも長い距離を移動して餌を探さなければなりません。また、水温上昇により海に生息する魚種自体が変化したことも、アフリカペンギンの餌探し活動を妨げています。
その他にも、人間はアフリカペンギンに様々な悪影響を与えてきました。2022年には、海の大きな船舶から発生する騒音がペンギンの数を急減させているという報告もありました。騒音は、アフリカペンギンが餌を探すことを妨げると言われています。また、アフリカペンギンを狩ることも時々発生するとのことです。
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南アフリカ共和国のボルダーズビーチには、アフリカペンギンが生息しています。観光地として多くの人が訪れる場所ですが、絶滅危惧種のペンギンを保護するために、人はアフリカペンギンに近づけないようになっています。このように、ボルダーズビーチは、ペンギンが野生環境のまま育つことができるよう、多くの努力をしている場所だと言われています。ボルダーズビーチのように、絶滅危惧種を保護しながら、観光客にアフリカペンギンへの関心を促すような素晴らしい生息地があるのは、せめてもの救いだと感じます。
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